よう!まーた来やがったのか!なに!?面白ぇ職業につきたいだと?
そうさなぁ……ん!じゃあ、そんなお前ぇさんにピッタリの職業を今日は紹介してやるぜ!
江戸の街角で耳にする粋な言葉遊び、その裏には「考え物」って職業があったんだ。
今じゃあまり聞かねえけど、当時は大人気だったんだぜ。
「考え物」ってなに?
江戸時代、言葉遊びを商売にしてた連中がいたんだ。
それが「考え物」ってぇ職業でぃ。
なぞなぞや判じ物を作って、みんなの頭を悩ませるのが仕事さ!
んで、面白ぇと思われたら、みんなから銭がもらえんのよ!
そんな考え物の特徴は、大きく分けるとこの3つよ!
①言葉遊びの達人
②頭を使って、みんなを楽しませる
③江戸の粋な文化の一つで、旦那衆にも大人気
例えば、なぞかけとか、判じ絵っつー江戸ならではの絵がそれに当たるんだぜ!
判じ絵っつーのは、絵の中にヒントが隠れてて、その絵じゃねぇ別の意味が隠れてるってやつだ!な、面白ぇだろ?
例えばよ、「馬に乗って字を書く」って何だ?
答えは「落馬」。「落ちる」を書くからな。
もっと上級者様のやつもあるぜ?
「色変えぬ松に風無きけしきかな」ってぇのがあるんだ。
答えは「賢女二人」。
つまり、「常盤」と「静」ってわけよ。なかなか粋だろ?
「常盤」は色変わらぬ松のことで、「静」は風のない様子を表すんだ。
なんで「考え物」が流行った?
えっ!?なんで考え物が流行ったかって?
そりゃあお前ぇ、こんな理由があったのよ。
①平和な世の中で、みんな頭を使う遊びに飢えていた。
②酒場で一杯やりながら、仲間と楽しむのにぴったりだった。
③江戸っ子の粋な遊び心にマッチしていた。
居酒(江戸時代の居酒屋の原型)なんかでよ、
「よっ、旦那!今日も一杯やりながら、考え物で頭をひねろうじゃねえか!」なんて声が、酒場のあちこちで聞こえてくるんだ。
江戸っ子ってのは、洒落っ気のある連中だったからな
なんせ、江戸っ子は、言葉遊びに飢えてたからよ!
笑い声と共に「おっ!上手ぇ事言いやがるじゃねぇか!」
「こりゃ、一本取られたぜ!」
なんて台詞が飛び交ったのよ!
どこで「考え物」を楽しんだんだ?
例えば、えどじゃあ、こんな所で楽しまれてたのさ。
①居酒屋や料理屋で、酒の肴に楽しんだ。
②文人たちの集まりでも、粋な遊びとして流行った。
③町内の寄り合いでも、みんなで楽しんだ。
「おい、親方!今日の考え物はなんだい?」
「へへっ、今日のは難しいぜ。『台の物狐と猫が荒すなり』ってのはどうだ?」
「おっと、これは難しそうだな。みんなで考えようじゃねえか!」
なんてやり取りが、あちこちで聞こえてきたもんさ。
ちなみに、この答えは「きつねうどん」だ。
「台の物」は「うどん」のこと。「狐と猫が荒す」を「きつね」と読むってわけよ。
なかなか粋だろ?
なあ、おもしれえだろ?こういう遊びが、今でも日本人の頭の良さや言葉遊びの文化に繋がってるんだぜ。
な、江戸っ子の知恵と粋を感じるだろ?
どうでぃ?お前ぇさん、やってみる氣はねぇか?
なに?難しそう?って?
しゃーねぇなぁ。じゃ、また別の紹介してやっからよ!
また来いよ!