よう!またお前ぇさん、来たのかい!今度は何でぃ?
なに?手が器用だから、それを生かした仕事は無ぇか?って?
そうさなぁ……よし!じゃあ、「看板書き」なんてのはどうでぃ?
え?ペンキ屋?何だいそりゃ。
ま、いいや。今日は看板書きについて教えてやるからよぅ、
耳かっぽじって、よーく聞きやがれ!
看板書きってどんな仕事?
江戸は、粋で洒落た看板の数々であふれてるんでぇ。
それを書くのが看板書きの仕事よ!
その絵や文字を書くのが看板書きって仕事でぃ!
その中でも、ひときわ目を引くのが「判じ絵」を入れた看板よ!
例えば、江戸時代の蕎麦屋の看板に「生麦生米生卵(なまむぎなまごめなまたまご)」と書かれてるのもあるんでぃ。
これは「生(なま)」を三つ重ねて「生々しい」って事と表現して、蕎麦の新鮮さをアピールする粋な計らいなんでぃ。
こんな遊び心満載の看板が、江戸にゃ溢れてたんでぃ!
看板書きはどんな技術が必要だったの?
看板書きは、楷書体や行書体がよく使われるんだけどよ、江戸時代の看板には現代人のお前ぇらにゃ、読めねぇ草書体も使われてるんでぃ。
それ以外にも、文字を立体的に見せる「籠字」、二重に重ねて書く「双鈎」みてぇな、独特の技法も一杯書ける事が必要なんだな。
要は、江戸時代、看板は単なる看板じゃなくてな、一つの芸術作品だったんでぃ。
それとよ、看板書きの職人たちゃ、文字の大きさ、形、色、そして筆の運び方一つ一つに店の品格や特色を表現して、客の好みにあわせなきゃいけないから、なかなか大変な仕事なんでぃ。
例えば、食料品を扱う店では新鮮さや豊かな味わいをイメージさせる丸みを帯びた文字、工芸品を扱う店では繊細で洗練された文字とかな、玄人になるためにゃ、相当の江戸心ってもんが必要ってこった!
看板書きは江戸にどんな経済効果を与えたの?
看板書きってのは、江戸の文化と経済に結構でかい影響を与えたんだぜ。
目立つ看板は、商売繁盛に直結したってわけよ。
それによ、絵や図案で店の特徴を伝えられたんだから、なかなか優れもんだったんだ。
それだけじゃねえ。看板書きの技術は、江戸の美意識や遊び心を反映する文化そのものになっちまったんだ。
駄洒落を使った看板、季節感たっぷりの装飾なんかで、江戸の粋な文化が育まれていったってわけさ。
江戸の看板書き、その魅力に迫る
おう、お前ぇさんは、どんな看板を作ってみたいんでぃ?
江戸時代の看板書き職人になったつもりで、自分の店の看板を考えてみるのも面白ぇんじゃねぇか?
例えばよ、「一期一会」という言葉を使って茶屋の看板を作るとしたら、どんな看板にするかとか、江戸から教わってやってみるのもいいんじゃねぇか?
判じ絵からも、色んな、江戸の粋を感じる事が出来ると思うぜ。
それと、現代人なら、東京都江戸東京博物館とか、国立歴史民俗博物館とかで、実際の江戸時代の看板を見てみても良いかもしれねぇな。
温故知新って言うだろ?
きっと、江戸の人々の創意工夫と遊び心に、新たな発見があると思うぜ!
江戸時代の看板書きの世界は、
まさに「目で見る江戸の歴史」って奴だな!!
さて、お前ぇさん、やりたくなったんじゃねぇか?
なに?玄人になれるまで時間がかかりそう???
ったりめーよ!!
そう簡単に出来るわけねぇだろ!!!!!(笑)
しかたねぇなぁ。次はまた別のを紹介してやっからよ!
また来いよ!